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ニューヨークの田舎より mrsjones.exblog.jp

ニューヨークの田舎の景色、 出来事など。


by hayoko
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「硫黄島からの手紙」を見て

「硫黄島からの手紙」を見て_c0064027_1493844.jpg


アカデミー賞4部門にノミネートされたクリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」を見ました。戦争映画はあまり好きではないのですが、この映画にはとても感動しました。

主人公の栗林忠道中将の人間性を中心に描いてあり、アメリカ人の心情に強く訴えるものがあると思いました。
栗林中将は玉砕を禁じ、兵士に無駄死にをしないように命じました。

栗林中将が硫黄島の司令官になってから当初は海岸線での攻撃戦略だったのを大きく変更し、用意周到な大規模地下陣地を構築し、徹底的な持久戦を行い、兵力が3倍近いアメリカ軍に対し、異例の大打撃を与えたのです。

そういう素晴らしい軍人であったと同時に、とても家庭を大切にしている方でした。これが、硫黄島から次女のたこちゃんに宛てた手紙です。

「お父さんは、お家に帰って、お母さんとたこちゃんを連れて町を歩いている夢などを時々見ますが、それはなかなか出来ない事です。たこちゃん。お父さんはたこちゃんが大きくなって、お母さんの力になれる人になることばかりを思っています。からだを丈夫にし、勉強もし、お母さんの言いつけをよく守り、お父さんに安心させるようにして下さい。戦地のお父さんより」

奥さんに宛てた手紙にも、家のどこかを修理し忘れていてすまない・・・というような内容の手紙がありました。

戦争という場において、祖国への義務を果たしながら、人間として生命を重んじ情愛に溢れた生き方をした方でした。

このような映画をクリント・イーストウッドが製作し、アメリカ人が日本人司令官の人間性に触れ感動し、日本人に対する考え方が変わった人も多いと思います。

そして、戦争は勝っても負けても多くの人を傷つけるだけのものだと、改めて思いました。
by hayoko | 2007-03-03 14:12 | 出来事一般 | Comments(0)